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リウマチだから脚が痛くて…歩けないのは仕方ない?
​⇒ その症状、手術で治せるかもしれません!!

関節リウマチを原因とする股関節や膝関節の腫れや痛み、変形にお困りの方に対しては人工関節置換術をご提案しています。手術と2週間程度の入院リハビリで痛みの緩和と歩行の改善が得られます。
 

当科では骨の脆さが心配される関節リウマチ患者さんに対して、各種コンピュータ支援技術を用いた正確な人工関節の設置を目指しています。

コンピュータ支援技術① ナビゲーションシステム

主に人工股関節置換術(THA)で使用しています。基本的な原理は現在広く普及しているカーナビゲーションと同様です。事前にそれぞれの患者さんのCTデータ(地図に相当)をナビゲーションシステムに読み込んで、設置する人工関節のサイズや位置を決めておきます。このデータを基に術中には3次元的に手術器具が現在患者さんの関節のどの位置にあるのか、術前の計画を遂行するためにどの方向へどの程度動かせばよいかを正確に知ることができます。ナビゲーション画面を確認しながら手術を進めることによって正確な人工関節の設置か可能になります。

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図1 

左:関節リウマチで変形した股関節
中:人工関節手術後の股関節
右:ナビゲーションシステム

コンピュータ支援技術② オーダーメイドモデル(PSI)

主に人工膝関節置換術(TKA)で使用しています。個々の患者さんのCTデータを基にその患者さん専用の関節の骨モデルと、それに適合する特注の骨切りガイドを3Dプリンターの技術を用いて作成します。術前計画に基づいた正確な骨切りを行うために、個々の患者さんに対してオーダーメイドで作成したガイドをPSI(Patient Specific Instrument)と呼びます。このPSIに沿って手術を進めることによって正確な人工関節の設置が可能になります。

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図2 
左:関節リウマチで変形した膝関節
中:人工関節手術後の股関節
右:患者個人の専用骨切りガイド(オーダーメイド手術器具)

コンピュータ支援技術③ ロボット手術

人工股関節置換術や人工膝関節置換術をより正確に行うために手術支援ロボットMAKO(メイコー)を導入しています。MAKOは2019年6月に日本で初めて保険適用となった整形外科におけるロボティックアーム手術支援システムです。

これまでも各種支援システムを用いてきましたが、骨の脆さを伴う関節リウマチ患者さんの人工関節手術では特にガイドのブレなどによる設置誤差を生じる危険性をゼロにできませんでした。ロボティックアームを用いた手術の導入により今まで以上の人工関節の設置精度向上が期待され、特に骨の弱い関節リウマチ患者さんにとっては大きな福音となると考えています。

 このMAKOシステムは国内ではまだ10数台しか稼働しておらず、2020年10月1日現在では国公立大学病院に導入されているのは横浜市立大学のみです。

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図3 MAKOシステムで使用するロボティックアーム

図4 ロボティックアームを用いた模擬手術の様子
(実際の手術はロボットに任せきりではなく、整形外科医が器械を扱うのをサポートするのがロボットの役目です)

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