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股関節グループの研究紹介です。

人工関節置換術後インプラント骨密度に関する研究

人工股関節置換術後において、特に大腿骨側インプラント周囲の骨密度は経時的に低下することが報告されています。より安定した長期成績を実現するため、インプラント周囲の骨密度に関する研究は重要であると考え、そのような骨密度低下について詳細に調査し、骨密度低下を予防するための研究を行ってきました。

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これまでに行ってきた研究で、アレンドロネート製剤などの骨粗鬆治療薬がインプラント周囲の骨密度低下を抑制することを確認しました。この研究成果についてはJ Bone Joint Surg Am. 2011 Jul 6;93(13):1203-9に掲載されました。現在新たな骨粗鬆治療薬がさらに有効に骨密度低下を抑えることができないかについて模索中です。また人工関節置換術後の長期にわたる骨密度変化についても検討を継続中です。

新しい画像診断法による変形性股関節症の早期診断に関する研究

変形性股関節症は単純X線画像により診断するのが一般的ですが、中には単純X線画像ではそれほど所見を認めないにも関わらず、強い疼痛を認める場合があります。そのような症例においてFluoride PETという新しい画像診断法を用いると異常所見を捉えることができる場合があります。

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Fluoride PETはまだ日本において保険適応が得られておらず、施行できる施設はごく限られておりますが、横浜市大放射線科教室と協力して臨床応用に取り組んでいます。特に骨関節領域において本方法は様々な可能性を有していると考え、積極的に研究を進めています。

人工股関節置換術、骨切り術に関する力学的研究

人工股関節置換術や骨切り術において、股関節周囲の力学的環境は大きく変化します。人工股関節置換術では大腿骨近位部の応力が低下することによりインプラント周囲の骨密度が低下すると考えられています。また骨切り術は関節荷重域の拡大、荷重面の水平化など、力学的環境を改善することにより良好な成績が報告されています。

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我々は有限要素解析という手法を用いて、股関節周囲の力学解析をしております。

また、龍谷大学理工学部と連携しバイオメカニクスに関する共同研究にも積極的に取り組んでおります。

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